2009年4月19日日曜日

バイオディーゼル燃料を学ぶ 4 (2007/08/07)

 今年(2007年)6月、「全国菜の花サミット」という全国大会がありました。今回で第7回を数え、今年は山形で開催されました。この「全国菜の花サミット」というのは、「菜の花」をキーワードに地域循環型社会を目指そうという大会で、滋賀県発の「菜の花プロジェクト」運動が母体となってはじまったものです。なお来年は長野で開催される予定です。

 基調講演として、農林水産省大臣官房環境政策課長さんが「農とエネルギーの地産地消」と題してお話しされました。その中で印象に残ったのは、
「バイオ燃料は食料と競合するものであるべきではない」「そのためにも菜の花等による休耕地の活用や稲藁、籾殻、間伐材など未利用資源の活用(セルロースからバイオマス燃料を精製する技術開発と生産コストの低減)が必要」「バイオマス燃料のライバルは、実は大量生産される外国産のバイオマス燃料」「温暖化を前提に農業構造を変えていくことを試算すると莫大な経費がかかる。やはり温暖化を防止してゆく取り組みが必要である」
「エネルギーコストを考えると大規模プラントより地産地消」
といった点です。
(おそらく、こちらで語られた内容に準じているのではないかと思います。)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/07/12/bio/index.html

 農水省としても「地産地消を進めたい、食料競合は避けたい」という考えを持っていることを心強く感じました。しかし一方で、これってもしかしたらなかなか難儀なことかもしれないな、という気もします。というのも、日本の農水省の国産バイオ燃料・地産地消コンセプトはアメリカのエネルギー・食料戦略とぶつかることになるのではないかと思うからです。エネルギーも食料も国家戦略です。石油枯渇が近づけばなおさらですね。そもそも農水省は農産物の輸入自由化、食糧自給率、食肉問題など、アメリカ農業利権と衝突するところにありますが、それに加えてエネルギー戦略でもとなると農水省は対米折衝の最前線としていっそう難しい舵取りをしなくてはならなくなるのではないでしょうか。折しも今年2月、シーファー駐日大使は講演の中で日本に農産物の輸入拡大を求める考えを示したそうです。かたや日本では農水省閣僚のスキャンダルが続いて大変でした…。穿った見方をしてしまいそうですが、まぁそれは私の“下衆の勘ぐり”でしょう。
http://tokyo.usembassy.gov/j/p/tpj-j20070320-50.html

 閑話休題。パネルディスカッションでパネリストを務められた千葉商科大学の三橋教授のプレゼンテーションも印象深いものでした。

 地球シミュレーターで計算した、このまま経済成長を続けたらと仮定したときの世界の気温上昇予測(「気候変動+2℃」の中に掲載されている一連の画像)を、短い動画にして上映したのですが、グリーンの世界地図が極地方から段々赤くなっていき、やがて世界中が赤く染まってゆく様は、まるで地球がみるみる炎上してゆくようです。視覚的なインパクトのあるプレゼンテーションでした。もっとも「このまま経済成長を続けたら」という仮定でのシミュレートなのですが、そこまでゆく前に現在の文明は崩壊してしまうでしょうから、その仮定は途中で成り立たなくなりそうです。

 三橋教授はまた、レスター・ブラウン氏の『気候変動に対して世界中の国が協力して戦時体制をとらねばならない』という言葉を紹介していましたが、これもまたいろんな意味を含む言葉だと感じます。世界が協調して早急に全面的に取り組まなければならないという意味なのだと思いますが、つい「敵は何だろう?戦場はどこだろう?」と、いろいろと連想が広がります。

 最後にサミット宣言を採択して終了しました。サミット宣言文は菜の花ネットワークのサイトで見ることができます。
http://www.nanohana.gr.jp/index.php?NPN2006%A1%C12007

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