2009年4月10日金曜日

やさしい「戦闘教義」講座 7 三つの兵科

三つの兵科

兵力は「歩兵」「騎兵」「弓兵」の三つの兵科に分類されます。新しい兵器が誕生しても、その性質からこの三つのいずれかに分類できるものです。

歩兵
歩兵は近接戦闘を行う、いわば実務的な役割です。その特徴は防御力と組織力に優れるところにあります。陸軍なら歩兵部隊は大所帯ですね。人の戦闘の最も根源的なところであり、殴り合い、白兵戦、肉弾戦に起源を見ることができます。海軍なら海兵隊(海軍歩兵、海軍陸戦隊)ですが、こちらは海賊に起源をみることができるでしょう。相手の船に乗り移って戦い占拠する、あるいは防衛するというやつです。空軍なら空挺部隊がこれにあたります。
陣地戦や持久戦、攻城戦、上陸戦などには必須の兵科といえましょう。野戦築城などの土木作業に代表されるように実務的な労働が可能である点が重要で、それゆえに歩兵は「動く陣地」といえましょう。現代においては一般的な歩兵の他に、戦車が重装歩兵に相当します。占領軍、治安維持部隊は歩兵が主役です。騎兵や弓兵とは違い、構築や維持に関わるところが歩兵の最も特徴的なところでしょう。
無形化世界においても、現実世界の実務的な運用の面で、歩兵的な役割は必要になります。例えば、支店や営業所を出す際、あるいはコミケに出店する際、政治団体を作る際とかの実務担当などです。デジタル拠点のフロント業務ですね。
一般的には、歩兵を倒すためには騎兵の衝撃力や弓兵の火力を用いるのが常套とされます。

騎兵
騎兵とは移動能力に優れ、その速力、突破力、衝撃力を利用した兵科です。騎兵の特徴は何と言っても機動力です。古くは騎馬隊であり、第二次大戦中においては戦車がその役割を果たしました。現代では戦闘機、攻撃機、攻撃ヘリがこれにあたります。
機動力に優れるということは時間と空間を制御することができるということです。相手が準備をする間に接近することができるし、相手が反撃に移る間に退却することができる。ヒット・アンド・アウェー、蝶のように舞い蜂のように刺す。迅速に移動できるということは、遠回りの不利を帳消しにできますから、迂回によって背面に回り込み、包囲することができます。また、運動エネルギーは速度の2乗に比例しますから突破力の衝撃力も高くなります。変幻自在に接近退却ができることで翻弄し、迂回包囲しての殲滅戦にも、一気に敵の中枢に打撃を加える電撃戦にも有効です。
無形化世界において騎兵に相当するのは「国境突破力」をもった企業や人や商品でしょう。イチローや任天堂やアニメやスシは国内でも評価されますが海外においても通じます。逆に日本の政治家や日本のマスコミなどは国内限定で、残念ながら海外で高い評価があるとはいえません。「コードギアス」というアニメはもちろん日本語で制作されたアニメですが、熱心なファンがすぐに英訳や中国語訳して動画サイトにアップするそうです。言葉の壁を越えれば海外でも評価されるわけですから潜在的に十分「騎兵」であるといえます。
騎兵の難点は、高コストの部隊だということです。良馬の確保や維持にも、また騎手の育成にも手間とコストがかかります。モンゴル騎兵も日本の武士団も参加する兵士自らが馬も装備も自前で調達しました。一般に騎兵を倒すには弓兵と歩兵を併用します。また騎兵を狙う際には騎馬を狙う事が有効です。

弓兵
弓兵は遠距離から打撃を加えることができる部隊です。弓兵の特徴は攻撃力に優れている点でしょう。相手の反撃可能な範囲の外、ロングレンジから打撃を加えることができます。元々は弓や長弓(ロングボウ)、弩弓(クロスボウ)、投石機。後に小銃、機銃、大砲。第二次大戦中においては戦闘機、爆撃機がそれにあたりますし、現代にでは巡航ミサイル、長距離弾道ミサイルなどがこれに加わります。
無形化世界においてはメディアの力がこれに相当します。物陰から悪口じゃありませんが、不祥事を起こした組織団体を叩くマスコミの姿などはまさしく弓兵の能力を活かしたものです。新聞、ラジオ、テレビによる一斉報道なども大規模情報爆撃の様相です。テレビCMで爆撃を加え、その後に歩兵が営業をかけていくというモデルは日常の経済戦でよく見られる戦闘教義(ビジネスモデル)です。現代ならネット上のブロガーが孤発弓兵として奮闘しているといえましょう。
弓兵は離れたところから攻撃できる最強の兵科ですが、接近されると逆に最弱となります。絶大な火力をほこる航空部隊も基地や空母が陥落すれば運用できません。絨緞爆撃のように大量の情報(火力)を投下するテレビ局も身内の不祥事といったような足元の危機には弱いし、広告費の減少といった補給の途絶も深刻です。罵詈雑言を書き込んで猛威を振るう匿名ブロガーもIPアドレスを割り出されればそれまでです
機動力を兼ね備えた弓騎兵という存在もありますが、こちらはより技能に習熟を要します。

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