2009年3月25日水曜日

オンラインレセプトの壁

 政府・自民党は24日、具体的な治療内容や投薬名、診療報酬点数が書かれたレセプト(診療報酬明細書)のオンライン請求を平成23年度に完全義務化するとした政府方針について、新たに例外規定を設けることを決めた。この結果、23年度からの完全義務化は先送りされることが正式に決まった。
 同日開かれた自民党の行政改革推進本部などの合同会議で、内閣府の規制改革推進室が、例外規定の設置方針を含む「規制改革推進3カ年計画」の改定版を提示し、了承された。
 「3カ年計画」の改定版では、レセプトのオンライン請求の例外規定について、現在の「現行以上設けない」との表現を「原則現行以上設けない」に変え、新たな例外措置を設けることを容認。オンライン請求への対応が難しい医療機関に対しては「地域医療の崩壊を招くことのないよう配慮する」とも明記した。
 新たな例外規定の具体策については「3カ年計画」の改定版に示されなかったが、与党内では、レセプトの取扱数が少ない小規模医やコンピューターの取り扱いに不慣れな高齢開業医などを対象に、義務化の期限を先送りする案が浮上している

先日、馴染みのお医者さんが「オンラインレセプトが義務化されれば対応できないので、(引退の)潮時かもしれないな」とおっしゃっていました。とても善い熟練の先生で、この先生が辞めてしまうのはとても大きな損失だと感じさせられます。

保険診療において医療費は患者から定率額をもらい、残りは保険機構に請求します。従来紙ベース(手書きあるいは紙出力)で請求していましたが、それを電子化(フロッピーディスク(!)による請求)し、さらにオンライン化して情報処理の効率化を図ろうというのが「オンラインレセプト」というわけです。

この時、医療機関においてオンラインレセプトを導入する障壁となるのが「導入コスト」と「習熟の手間」です。特に、高齢で電子機器・情報機器に馴染んでいない医師にとっては「あと10年くらいしかできないだろうに、今から高いお金をかけて導入してもなぁ」とか「今まで問題なくやれていたのに、この年になって難しそうなものを覚えるのは億劫だ」とか思っても不思議ではありません。

熟練医師というせっかくの人的資源を失うのは社会的な損失です。しかし情報化による処理業務の効率化は時代の要請でしょう。悩ましい問題ですね。

要するに、安くて超簡単なオンラインレセプトシステムがあればいいんじゃないでしょうかね。どこの医療用ソフトベンダーも「低コスト」「簡単操作」を努力しているのだろうとは思うのですが、そちらはそちらで医療業界という狭い市場で利益を上げなければいけない訳だし....。難しいところです。

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