2009年2月21日土曜日

動乱の緊張高まる中国

【北京=野口東秀】中国では今年に入り、職を失った農民工(出稼ぎ労働者)に加え、土地の強制収用に反発する農民や元軍人らによる暴動やデモなど、当局への抗議行動が全国各地で相次いでいる。その規模は数百から数千人にのぼり、社会不安が顕在化し始めたとの見方も出ている。当局は、これら住民の不満層と、チベットなどの民族独立派、民主化活動家などが合流し、混乱が拡大する事態を警戒している。
(中略)
 公式発表では、2500万人の農民工が年内に失業する危機にある。経済の動向次第ではこれがさらに増え、暴動や犯罪も増加するとみられている。
 さらに、3月にはチベット動乱から50年、4月には気功集団「法輪功」の中南海包囲事件から10年など、当局が神経をとがらせる“記念日”を迎える。

産経ニュースで取り上げられた話題です。景気が急速に減退したこともあって、今年に入ってから中国での暴動やデモ、衝突のニュースを多く目にするようになりました。この報道であげられていた暴動、デモを地図にプロットすると、こんな感じになります。


【北京・浦松丈二】中国チベット自治区ラサで昨年3月に大規模な暴動が起きてから1年となるのを前に、中国当局は一部の外国メディアに同自治区での取材を認めた。現地は平穏を取り戻しているように見えるものの、1959年3月のチベット動乱から50年という節目を控え、当局は暴動の再燃に対する警戒を強めている。

【北京=尾崎実】中国政府が景気減速に絡んだ暴動の頻発に警戒を強めている。6月の天安門事件20周年を乗り切り、10月の建国60周年の式典を成功裏に開くため、公安当局は100万人態勢で首都・北京の警備に臨む方針を打ち出した。大量解雇などで労使問題が先鋭化している工場では、警官が全国規模で監視を開始。民主活動家らの摘発も強化し、民主化運動と社会不安が結びついて体制批判に発展するのを防ぐ考えだ。

中国は今年、建国60年、チベット動乱から50年、天安門事件から20年と節目の年です。振り返ってみると、---9年という年は中国で何かしら大きな出来事が起こっています。

1949年 中華人民共和国建国
1959年 チベット動乱~チベット臨時政府樹立
1969年 中ソ国境紛争、中国初の地下核実験
1979年 アメリカとの国交樹立、中越戦争
1989年 六四天安門事件
1999年 法輪功中南海包囲事件~全面禁止、マカオ返還
2009年

過去のパターンは現在に影響を及ぼします。何事か起こそうとする方も防ごうとする方もそれを意識しますので緊張が高くなります。大規模な農民反乱、動乱といったものが過去の権力構造にどれほどの影響を与えたか、それは中国自身が熟知していますから、当然神経を尖らせるのも道理です。そこにもってきて今年は不況、失業、加えて水不足、旱魃です。これは食糧不足、飢饉となる恐れがあります。他にも鳥インフルエンザ、エイズといった疫病の問題も抱えています。もう一つはエネルギーです。先日、融資の見返りにロシアから20年間にわたって石油の供給を受けるという報道がありましたが、お互いしたたかですからどうなるか。中国はエネルギーバッファが少ないので石油などのエネルギー供給が止まると一気に逼迫します。オバマがアフガン増派を決定したことから、中東(印パ~イラン~イスラエル)での緊張が一気に高まっています。ゴールドも石油もドルも高騰しています。腐っても鯛といいますか、有事の金、有事のドルですいからね。いや、日本も人ごとではないです。ホント。

中国の緊張が高くなるような状況は、日本にとっても同様です。さらに中国での動乱は日本へも当然影響するでしょう。「そちらはそちらでやってくれ」と思ったところで、現実的にはそうはいきません。

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