2009年2月11日水曜日

手間の定量化

先日、恒例の「第一生命 サラリーマン川柳コンクール 100句」の発表がありました。今回で22回なのだそうです。その中で私の印象に残った作品の一つが、
妻が聞く ウソの単位は バレルなの
です。ウソの単位がバレルというのは洒落てますね。ウソがばれて離婚にいたり1000万円の慰謝料を請求されたなんてことになれば、1バレル1000万円ということです。これはつまりウソの定量化ですね。そもそも慰謝料というのが怒りや悲しみの定量化ですが。

たとえ便宜的なものであっても、本来定量化しにくいものをあえて定量化することで、物事を進める役に立つということがあります。介護保険をお使いになったことがありますか? 身体に障碍がある、あるいは痴呆があるなどしてお世話が必要だとなれば、その際、どの程度の介護が必要であるかということを評価するために、要介護認定というものを受けます。その「どの程度の介護が必要か」ということを定量化する考え方が、要介護認定等基準時間なのです。これは手間を時間換算して、どれだけの介護が必要かという目安としているものです。つまり、手間の定量化ですね。ちなみに単位は(分)です。


一次判定
市町村は、認定調査の結果と医師意見書の内容をコンピュータに入力し、全国一律の基準により介護にかかる時間(要介護認定等基準時間)を一次判定結果として算出する。

要介護認定等基準時間
要介護認定等基準時間は、介護の必要度を示す指標を、介護にかかる時間であらわしたもの。単位は分。 認定調査の結果及び医師意見書の一部項目に基づいて、以下の5つの分野ごとに推計された時間の合計を用いる。
 1. 入浴、排せつ、食事等の介護
 2. 洗濯、掃除等の家事援助等
 3. 徘徊(はいかい)に対する探索、不潔な行為に対する後始末等
 4. 歩行訓練、日常生活訓練等の機能訓練
 5. 点滴の管理、褥創(じょくそう)の処置等の診療の補助等

要介護認定等基準時間の推計方法
一分間タイムスタディ・データを元に、樹形モデルによる推計方法が作成された。「一次判定ロジック」ともいう。統計処理ソフトS-PLUSの樹形モデル作成機能が使われた。
この樹形モデルによる推計値の算出は手作業では手間がかかるため、国がソフトウェア化したもの(一般的に「認定ソフト」または「一次判定ソフト」などと呼ばれている。)を市町村へ配布している。認定調査の結果(2003年(平成15年)度以降は、医師意見書の一部項目も)を認定ソフトに入力すれば、対象者の樹形モデルによる介護に要する時間(要介護認定等基準時間)の推計値を算出できるようになっている。

とはいうものの、実際には「手間=時間」ではありません。大声で興奮し抵抗する人をなだめながら着替えさせるとか、四方に塗りたくられた便を掃除するとか、所要時間以上の疲労があるものです。ですから私は手間を定量化するならば「所要時間×精神的疲労係数」で考えたほうが妥当ではなかろうかと思います。差し詰め単位は(mdk:マンドクサ)とでもしましょうか。

手間を定量化できるのなら、これはなにも介護に限ったことではありません。会議についやす時間と労力とか、物品を購入するのに必要な申請書を書く面倒とか、定量化してみたいものは沢山あります。きっと大きな組織や役所・省庁などは、mdk値が高いんじゃないでしょうかね。省エネだけじゃなくて「省手間」を計ることが必要なのでは。それが実は省エネにもつながるし。きっと労働精神保健上もいいですよ。

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