2009年2月2日月曜日

後がない


冊封(さくほう)とは、中国王朝の皇帝がその周辺諸国の君主と「名目的」な君臣関係を結ぶこと。これによって作られる国際秩序を冊封体制と呼ぶ。
(中略)
冊封国には毎年の朝貢、中国の元号・暦(正朔)を使用することなどが義務付けられ、中国から出兵を命令されることもある。その逆に冊封国が攻撃を受けた場合は中国に対して救援を求めることが出来る。
(中略)
冊封が行われる中国側の理由には華夷思想王化思想が密接に関わっている。(中略)つまり夷狄である周辺国は冊封を受けることによって華の一員となり、その数が多いということは皇帝の徳が高い証になるのである。また実利的な理由として、その地方の安定がある。
冊封国側の理由としては、中国からの軍事的圧力を回避できること、中国の権威を背景として周辺に対して有利な地位を築けること、当時朝貢しない外国との貿易は原則認めなかった中国との貿易で莫大な利益を生むことが出来ることなどがあった。
(中略)
冊封の最も早い事例としては前漢初期に南越国・衛氏朝鮮がそれぞれ南越王、朝鮮王に冊封されたことが挙げられる。その後、時代によって推移し、清代にはインド以東の国ではムガル帝国と日本を除いて冊封を受けていた

周王朝では、諸侯が君臣の礼を誓う変わりに、王がその領土を認める封建制でありましたが、春秋戦国時代の後、統一を果たした秦では、皇帝が天下の全ての土地を直接支配する郡県制がしかれました。その後の漢では皇帝に従う代わりに国を治める郡国制とし、周辺民族の国が天下を所有する支那王朝と矛盾無く併存できるような調整が図られました。この、周辺国が冊(文書)によって国王に封建されるという仕組みが冊封です。冊封を受ける事は安全保障となり、支那規格や朝貢恩賜貿易に参加することになります。これは長く東アジア地域での国際関係の枠組みとなっていました。

日本との関係でいえば、後漢初期、倭の奴国の王が後漢・光武帝より「漢倭奴国王」の爵号を受けていますし、後漢滅亡後は邪馬台国の卑弥呼が魏によって親魏倭王の爵号を受けています。その後一世紀にわたり支那王朝との接触のなかった倭国は、推古天皇時代に遣隋使を送りますが、「日出處天子致書日沒處天子無恙云云」で始まる国書を送るなど、冊封体制とは一定の距離をとっています。また、白村江の戦いに敗れた日本は遣唐使を送って唐に朝貢し、関係修復を試みていますが、この時も冊封を受けることはありませんでした。

ところが南北朝~室町時代には、和冦鎮圧を要請したい明と、国内での権威の裏付けを目論む南朝および北朝室町幕府は思惑が一致し、それぞれ日本国王の冊封を受けています。なおいずれの場合も天皇は冊封を受けてはいません。「国内の政争のために支那に擦り寄り冊封を受けるとは!」と思いますが、考えてみれば現代もあまり変わりはないように見えます。

明滅亡後、清代には冊封体制の範囲は北アジアから東南アジアまで大きく広がりましたが、ムガル帝国と日本のみが冊封体制の外にありました。19世紀、欧州列強がアジアに進出し、清国はアヘン戦争によって条約体制に参加せざるを得なくなり、清仏戦争によってベトナムがフランスの植民地となりました。そして1895年、日清戦争で日本に敗北したことにより、清朝最後の冊封国・朝鮮の独立を認めざるを得なくなり、ついに冊封体制が完全に崩壊することとなったのです。つまり、最終的に支那王朝冊封体制を崩壊せきめたのは日本だったというわけです。

近年では、1992年(平成4年)宮沢内閣時代に今上天皇が天安門事件後の中国を訪問した際、中国側が天皇に金印を授けようとしたため側近があわててこれを遮ったという事件がありました。


中国の事情

さて、前回はアメリカが弱体化すれば日本は核の傘を失い、そのため周辺の核保有国と丸腰のまま向き合うことになる旨を話しました。しかし、周辺の国が日本を核攻撃する差し迫った理由がなければ、当面のリスクはないかもしれません。切羽詰まったような事情がなければ何も好きこのんで核攻撃する必要もないのですから。伊達や酔狂で核のスイッチを押す事もありません。ところが、アメリカ、ロシア、中国、北朝鮮。いずれも相当苦しい状況にあります。アメリカは経済が打撃を受け失業者が増大して大変な状況です。しかし安保を解消して日本に核を打ち込む事にメリットはありません。ロシアも危機的な状況のようですが、ロシアにしてみれば押したり引いたりしながら援助を引き出し、ガスのパイプでも直す方がいいでしょう。北朝鮮の核カードにしても、日本の譲歩や支援を引き出す以上のことはできないでしょう。しかし中国はちょっと違います。中国にはもっと別な意味で切羽詰まった事情があります。中国は日本を恐れてはいません。日本に中国を支配することはできませんから恐れる必要はないのです。中国が恐れるのは中国人民です。人権だとか民主主義とかとは関係なしに、中国には法理なり掟なりの秩序が必要です。その秩序のタガが外れて15億の無秩序となることが最も恐ろしいことなのです。そしてその無秩序、混沌が発生するような圧力が高まっています。一つには経済危機のよる失業・貧困の問題です。そもそも中国が景気が良かったのは製品輸出です。その最大の顧客がアメリカだったわけです。取り立てて代替不能な先端技術があるわけでも、ブランド力があるわけでもありません。需要が縮小すれば即打撃を受けます。
今年は楽観的とは程遠いムードが漂っていた。政府推定では、昨今の経済危機により、すでに600万人の出稼ぎ労働者が職を失っている。(c)AFP
約1億3000万人の農民工(出稼ぎ労働者)のうち、金融危機などによる工場閉鎖で帰郷し、春節(旧正月)明けも仕事がない人は15.3%の約2000万人に上るとの推計を明らかにした。失業農民工の急増が社会不安定の新たな要因になるとして、雇用対策に全力を挙げる方針を示した。
それに、疫病によるパニックのリスクもあります。
公表された感染者は今年になって7人、うち5人が死亡し、すでに昨年の死者数を上回った。中国政府は「感染拡大の兆候はない」としているが、旧正月(春節)を故郷で過ごした人たちのUターンラッシュが始まり、警戒を強めている。
そして切迫しているのが、なによりも水の枯渇の問題が深刻で、あの黄河が枯れそうな状況なのです。
70日間に渡って降水を記録せず、飲料水すらままならない人は196万人、影響
を受けている家畜は67万頭にのぼっている。
1月30日、スイス東部の保養地・ダボスで開催されている世界経済フォーラム年次総会で、世界が今「水破産」の危機に瀕していると報告された。今後、水は石油以上に貴重な資源になるという。写真は01年、干ばつに襲われた河南省。
30日には河南省気象局が気象警報制度導入以来となる深刻な干ばつを警告したが、中国もまた深刻な水不足に悩まされている。乾燥地帯である北部はもとより、比較的水資源が多い南部でも雨期と乾期の降水量の差が激しく干ばつに襲われることも少なくない。今後は中国を含む世界各国が水資源確保の競争を繰り広げる事態が予想される。(翻訳・編集/KT)
水が枯れれば当然食糧生産に影響がでます。飢饉です。また水不足にともなって砂漠化の問題もあります。北京はあと10年ほどで砂漠に飲まれますからそんなに時間はないのです。他にも政治腐敗に対する不満や、環境汚染問題、加えて、イスラエル、印パなどから中東が戦火に包まれれば、即石油危機です。以上のなにかしらトリガーになれば、社会的な混乱は野火のように瞬く間に広がる事でしょう。中国は後になればなっるほどリスクが高まるのです。その中国が必要としているのは日本の資産と、環境技術、省エネ技術など先端技術です。いざという時、上層部の避難先としても日本は都合いいでしょう。中国にしてみれば日本がとっとと冊封になってくれれば都合がいい。日本が持てる技術を全部差し出し、中国国内の内需を喚起し、環境を改善し、省エネを推進し、人民の不満が沈静化してくれればいいのです。もたもたして煮え切らないのならとっとと東京を潰した方が手っ取り早い。他の地域が残ってくれれば御の字ですし、中性子爆弾なら物理的被害を比較的小さくできます。情報サイト『連山改』によれば、日本が核武装して中国と対峙する可能性が10%、日中安保の下中国の支配を受ける可能性が60%、どちらも選択できずになし崩しに関係が悪化して東京に中性子爆弾が投下される確率が30%だそうです。ぞっとしますね。しかしまがりなりにもアメリカが機能しているうちは、おいそれと動けません。逆に言うならアメリカが機能停止したらすぐにでも事を起こしたいと思っていても不思議ではない。というかそのほうが合理的です。中国にも時間が残されておらず必死なのですから。

最近中国はずいぶんと楽観的な話をしています。
中国の温家宝首相は1日、世界的な信用危機にもかかわらず、中国の金融セクターは依然として健全であるとの見解を示した。(中略)また、金融セクターの流動性は十分あり、高い貯蓄率に支えられていると指摘。
中国の温家宝・首相は、昨年発表した4兆元(5849億ドル)規模の景気刺激策に続く追加の経済対策を検討していることを明らかにした。(中略)人民元相場については「バランスの取れた適切な水準」で安定を維持する方針をあらためて示し、「この点を理解していない人が多い。人民元相場が大幅に変動すれば、大変な事態になる」との見方を示した。
どうも私には『中国は大丈夫だからどんどん投資してください』と、見え見えの釣り針を下げて金を集めようとしているように見えます。そして一方ではアメリカを脅迫しています。
中国の温家宝首相はロンドンで、米国債について「今後も買い続けるのか、どのくらい買うのかは中国の需要や外貨(資産)の安全性と価値を保つ必要性に基づいて決める」と述べ、米国債を大量に買い増してきたこれまでの方針を見直す可能性を示唆した。(中略)温首相の発言には「オバマ政権に対し、人民元の為替レート問題で中国側に圧力を掛けないよう警告する意図がある」との見方が出ている。
「こっちのやることに手出しするなよ」ということでしょうか。どっちにしろ米国債は全部売り払って、資金を確保するでしょう。なんの資金か。その一部は日本の企業や政治家を買うために使われ、一部はこんなことに使われたりするのでは....。
中国共産党理論誌「求是」最新号は、戦略核ミサイルを扱う人民解放軍の部隊「第2砲兵」に関し、「核兵器と通常型ミサイルの一体運用による作戦力増強を加速させる」との方針を示す第2砲兵トップの靖志遠司令官らの論文を掲載した。
 論文は、既に核搭載型・通常型ミサイルの両部隊の編成は進んでおり、「作戦能力は短・中距離から大陸間攻撃まで幅広く拡大した」と紹介。その上で、対テロの情報戦に対応するため、人材養成を含め部隊建設を一層強化する必要があると指摘している。(2009/02/02-00:09)
取り越し苦労ならいいのですが。


0 件のコメント: